活動報告:助成事業

いのちとくらしの再生の物語り 〜はじめに

タケダ助成プロジェクト「いのちとくらしの再生の物語り」をはじめます。

秋も深まった11月5日の午後、被災地で活躍する11の団体が仙台に集まった。この4月から「タケダいのちとくらし再生プログラム」の助成プロジェクトに取り組んでいる団体の「中間報告および情報交換会」だ。助成を受けた団体は他にも2つあるが、地元のイベントと重なり参加できなかった。

前半は各団体の半年間の中間報告。はじめに「くらしの再生」に取り組む5団体から、続いて「いのちの再生」に取り組む6団体から。10分という限られた時間内での報告ではあったが、地域も課題も異なるそれぞれの取り組みにおける「NPOの知恵と力」(助成の共通テーマ)を、よく理解できた。助成団体同士の質疑も活発に行われ、その理解は一層深まった。

後半は「いのち」と「くらし」の2つのグループに分かれ、各団体が抱える課題について突っ込んで語り合う。時とともに変化する被災地の生活再建に、持続してどうかかわっていけるのか。被災地外からの応援NPOと被災地で生まれ育ちつつある現地NPOでは課題も異なるが、これからはそれらの関係づくりも重要になろう。

会議室でのフォーマルな会を終えてからは、駅前の繁華街に出て自由な交流・懇親会。各地で取り組む一人一人の心意気をぶつけ合いながら、それぞれに特徴をもつ被災地の実情を理解し、今後に向けた課題を共有できたのではないか。今後のネットワークにも繋がる1日であった。

これまでもセンターのスタッフは数回にわたり助成活動の現場を訪問してきたが、この報告と交流を機会に、具体的に各地で何が紡ぎだせているのか、何が育ちつつあるのか、その「物語り」を現地取材しながら、追っていくことにした。今後の民間支援を考えるために、少しでも臨場感のある情報をお届けできればと思っている。

文責:日本NPOセンター 山岡義典

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