活動報告:組織基盤強化事業

テーマ別研修「リーダーシップの在り方を考える」

■日時:2019年7月18日(木)~19(金)
■場所:岩手県大槌町文化交流センターおしゃっち及び吉里吉里国
■参加者:岩手、宮城、福島の被災地で活動するNPO15団体の役職員25名

実施概要

日常的に組織を運営していく上で、リーダーに求められるリーダーシップ。リーダーには例えば「覚悟」「プライド」「行動力」「人間愛」といった要素などが必要とされます。その「力」(要素)は、さまざまな危機延べ面で発揮されてこそ本物であるかもしれません。

東日本大震災から8年。大きな危機に瀕した被災地では多くのリーダーシップが発揮され、一歩ずつ課題解決に向けた取り組みが進められてきましたが、今一度、リーダーシップのあり方について考える時間を持つことも大切だと思い、開催しました。

また、参加者と同じく東北で震災の復興に取り組んでいる2団体(おらが大槌夢広場、吉里吉里国)において、実施されているプログラムに参加することにより、他団体の取り組みについても学ぶことができました。

プログラム

1日目(午後)
プログラム1 <自己紹介と自分を知るプログラム>

講師:一般社団法人 おらが大槌夢広場 代表理事/CEO 神谷未生さん

アイスブレイク的に自己紹介をした後、2011年から今までの自分に向き合い、当時の気持ちをグラフで表現した。その後、団体から複数参加している場合は団体毎に、一人参加の場合は数名が集まって共有を行った。

(参加者の声)
「NPOを立ち上げてからこれまでをグラフ化し、自分の今までを思い返すことができ、今の自分のモチベーションも再確認することができた」(福島県 男性)

プログラム2 <正解のない課題を考える>

講師:一般社団法人 おらが大槌夢広場 代表理事/CEO 神谷未生さん

大槌町を想定とし、決断が難しい課題を正解のない2つの選択肢から選ぶワークショップを行った。選択肢のどちらも正しいと感じるたり、どちらも正しくないとも感じる難しい判断を決められた条件と時間内で決定しなければならないワークだった。また、なぜ自分はその選択肢を選んだのかをグループ内で共有をした。

(参加者の声)
「決断力と思いのある伝え方。難しい言葉を並べるより、何故そうするのか?という理由の明示と、自分の言葉で思いを伝えられる話し方は人の心に残り、支持したいと思える」(岩手県 女性)

2日目
プログラム3 <クールダウンと無心>

講師:特定非営利活動法人 吉里吉里国 理事長 芳賀正彦さん

自分と周囲の安全を確認しながら黙々と目の前にある丸太を割っていく巻き割り作業を行った。作業後は、リーダーとして自分の信念を貫いてきた吉里吉里国の芳賀代表から「なぜ吉里吉里国を立ち上げて今があるのか」のお話を伺った。

(参加者の声)
「目の前の利益ではなく、先人から頂いた恩を次の世代に送る”恩送り”という行動に感動した。」(岩手県 女性)

プログラム4 <共有と振り返り>

2日間の活動を一人一人がじっくり振り返り、数人で分かち合いを行った。

参加者の声

  • 「終了後に、自分自身を振り返る時間が多い研修でした。様々な気づきが、ボディブローのようにじわじわと効いてきているのを感じています。自分自身の弱さも、学び直さなければならないこともたくさんありますし、法人の中での自分自身の役割を見直し、ミッション達成のために力を尽くせるように努力したいと感じています。このような機会を与えていただき、深く感謝しております。ありがとうございました。」(岩手県 女性)
  • 「自分の立ち位置を自覚することが出来、スタッフみんなと思いを共有する必要性を、それを説得する力を身につけられたかなと思います。」(岩手県 女性)
  • 「大変学ぶことの多かった研修となりました。リーダーだから主体的にやりなさい、立派なプレゼンをしなさい。のような内容を想像していましたが、しっかり自分と向き合えて、リーダー像を考えることができました。ありがとうございました。(宮城県 男性)
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