特定非営利活動法人 吉里吉里国
津波災害からの復興と地域の再生に向けて、地元住民と一体となっての新たな雇用の創出と経済復興への取り組みを進めるため、吉里吉里地区を愛する有志で団体を設立した。 地域環境を育む森林資源を有効に活用し、吉里吉里の森を保全することがやがて海の再生へとつながり、これらの自然を次世代に残していく活動となること、そして地域社会に寄与することを目的とする。
津波災害からの復興と地域の再生に向けて、地元住民と一体となっての新たな雇用の創出と経済復興への取り組みを進めるため、吉里吉里地区を愛する有志で団体を設立した。 地域環境を育む森林資源を有効に活用し、吉里吉里の森を保全することがやがて海の再生へとつながり、これらの自然を次世代に残していく活動となること、そして地域社会に寄与することを目的とする。
岩手県上閉伊郡大槌町地域住民
岩手県上閉伊郡大槌町は、東日本大震災の津波による人的被害だけでなく、基幹産業であった水産業施設にも壊滅的被害を受けており、多くの住民が失職することとなった。公的支援の遅れや町再建に向けた住民合意形成の遅れなどから、住民の避難生活は長期化し、基幹産業の回復も遅れ、なりわいを失った住民の暮らしへの不安は一層深刻なものとなっている。また労働人口の流出も始まり、従前の課題であった高齢化、限界集落化も加速しつつある。
これらの状況に歯止めをかけるために、
1.地域コミュニティの維持、再生への働きかけ
2.地域内で実施が可能な、参加者の間口の広い、新たななりわいづくり
が求められている。
震災により多くが失われた中、そのままの姿で残っってくれた吉里吉里の森を、人々のなりわいの再生の場とし、林業というなりわいを通して暮らしの安心を回復することを目指す。産業基盤を失くした地域にあって、副業的林業と持続可能なエネルギーシステム構築を通して、地域経済と環境の再生への貢献を果たす。
地域の山々の約8 割が地元漁師の所有する民有林で、多くは小単位面積(1ha未満)の山林で、手入れされずに放置されたままである。荒廃した山を再生する森づくりに取り組み、地域の安全維持、環境美化、海をも育む生態系を含む自然環境づくりを図る。
見向きもされなかった林内放置材(残材・死材)を有効利用することで販路を拓き、原木丸太・薪の生産により自伐林業を復活させて生業づくりとする。
毎月開催する林業学校では、失われつつある“暮しの伝統技術”の普及と後継者育成を図る。春・秋に開催する森林教室では、豊かな自然の美しさ、厳しさ、森林資源の素晴らしさを学び、年齢や性別、国籍の違いを越えての交流拠点となり、子供たちが誇れるまちづくりを目指す。また、薪まつりでは、地元住民と一体となって、質素な暮らしの中に楽しみを知るセミナーや各種自然体験プログラムを実施する。
地元の山林所有者だけでなく自伐林業家を目指す人も入会できる任意団体を組織し、“海と協働する林業。ひとつの集落、ひとつの林場”の実現を図る。
岩手県大槌町地域住民
当団体は、大槌町吉里吉里地区を愛する人たちが、津波災害復興に向けた新たな雇用創出と経済復興に関わる地域主体の取り組みを行なっている組織である。助成1年目は、「復活の森」再生をキーワードにして、森林資源の有効活用、木質・木材の有効活用、さらには森林教室の開催などによる森林空間の有効活用に取り組み、建築用丸太材や薪の売上などで販売成果を挙げている。また「おおつち自伐林業振興会」を立ち上げて、入会者数約40名を迎え山林面積も45haに広げ、集落営林組織体の第1歩を踏み出した。助成2年目の継続助成では、「おおつち自伐林業振興会」の会員数・作業森林面積ともに拡大させて森林整備をさらに推進し、併せて森林経営計画の企画申請書を作成して林野庁への提出を行う。木材資源の活用では、間伐材の販路拡大や木質バイオマスの普及促進などに一層力を入れて、副業型自伐林業を着実に推進していく。集落ごとの営林事業「ひとつの集落、ひとつの林場」が、サブタイトル「~薪が紡ぐ、なりわい・人・街づくり~」のように、地元の雇用拡大につながる新たな産業として、しっかりと根を張って成長することを目指す。
刈払い・枝打ち、間伐、作業道づくりなどの森林保全整備活動を継続実施するとともに、活動の組織体である「おおつち自伐林業振興会」への入会促進にも力を入れて、整備対象の森林面積を拡大して自伐型集落営林事業の基礎固めを行う。また、林野庁に対する国庫補助申請ができるように、森林経営計画の策定に取り組む。
建築用丸太材や残材(チップ燃料材・薪材)の商品づくりと販売を行うとともに、木質バイオマス燃料の普及・拡販活動に取り組み、薪ユーザーの新規開拓や薪ボイラー導入促進に向けて見学会などを開催する。また、炭焼き窯を制作して木炭の試作・販売にも取り組む。
「林業学校」を年12回開催して、チェーンソー取扱講習会や刈払機取扱講習会を開催し資格取得者を増やして副業的自伐林業者を5名養成する。木工品づくり、採蜜体験、野鳥巣箱づくりなど多彩なプログラムからなる「森林教室」を年8回開催して、年齢・性別を問わずに多くの町民が森と共存する文化を大切にする機会を提供する。また「山神まつり」や「歌声まつり」など楽しいイベント開催を通して、故郷の自然と文化を学び合いながら、地域の交流促進と薪の普及を図る。
津波災害からの復興と地域の再生に向けて、地元住民と一体となっての新たな雇用の創出と経済復興への取り組みを進めるため、吉里吉里地区を愛する有志で団体を設立した。 地域環境を育む森林資源を有効に活用し、吉里吉里の森を保全することがやがて海の再生へとつながり、これらの自然を次世代に残していく活動となること、そして地域社会に寄与することを目的とする。
1)里山人工林の保全整備(環境の回復) 2)木質・木材の有効活用(原木丸太や薪・木工品の生産) 3)森林空間の有効利用(後継者育成の為の学びの場) 4)その他(「薪まつり」等各種イベントの開催)