発達障害児及びその疑いのある子ども、彼らの家族・子どもの所属先の支援者
もともと大熊町等を含む福島県浜通り地区の発達障害児(特にアスペルガー障害、ADHD等を中心とする軽度の発達障害)の支援を20年以上行っていたところ、3月11日とその後の爆発・放射能もれによって、支援していたほとんどの障害児が全国に避難せざるを得ない状況となった。外見上は障害と理解してもらいにくいことから、むしろ避難してすぐよりも問題点が表に出てきてしまっている。また、障害の度合いが「重い」と言われる子どもよりも新しい施設や支援先が見つかりにくい。
1. 送迎による指導
震災後、当団体自体も原発避難をせざるをえなくなり、現在は宮城県名取市を拠点として全国にちらばった家族への巡回サポートを実施している。現在の避難先までは、もともとの所在地までは本来ならば1時間20分ほどの所にあるが、道路事情により今は片道3時間以上かかることもある。保護者による送迎の負担が大きいので、当団体自体が送迎を行う。
2. 電話による相談
原発問題が収束しても戻れない、仕事がない、学校がない等の不安が大きく、家族が不安定になっている。家族の不安は子どもに直接影響する。細かく電話相談をすることで、問題が最小限におさえられる。支援先や新しい学校、場合によっては病院や警察との相談も必要となる。
3. 訪問による相談
上記の2つができなかったり、それだけでは充分な対応ができない子どもや家族がたくさんいる。九州から北海道まで、ケースによっては何回かの訪問が必要なこともある。
震災(原発)被災の発達障害児及びその家族またはそれぞれの関係機関
助成1年目の活動により大きなトラブルなどは解消に向かっているものの、避難の長期化や先行きの不透明感に伴う不安などもあってストレスや心身の不調を示すケースも多い。
・通常の療育活動
体ほぐし遊び(感覚統合訓練・心理療法)・作業療法含む
・宿泊による長期指導
・送迎支援・定期訪問
・緊急SOSへの支援
・電話相談・ビデオによる療育
主に発達障害児者に対しての療育・検査及び家族支援と支援者に対しての支援を行い、子どもの健全育成をはかり、地域の福祉の貢献に寄与することを目的とする。
発達障害児者に対するアセスメント及び療育/必要に応じての一時預かり/余暇や就活支援/医療機関等への受診等の支援/身辺自立者等の支援/講演等地域の啓発/保育所等集団教育施設への支援