東日本大震災で両親を失った子どもとその養育家庭
東日本大震災によって親を失った子どもは1500名以上、このうち両親を失った子どもは240名(2011年10月末厚生労働省発表)にも上っている。両親を失った子どものほとんどはその親族に養育されており、この子どもたちが、今後様々な困難を乗りこえて成長していくためには、養育家庭を含めて長期にわたる支援が必要とされる。この状況に対して、厚生労働省の「原則里親委託」の方針のもと、里親会を中心とした取り組みが始まってはいるものの、圧倒的なニーズに比べ、里親家庭の数は少なく、また、必要とされる専門的支援も充分とはいえない。
SOS子どもの村の理念とプログラム、福岡で里親を飛躍的に普及した体験をもとに、宮城県の行政、里親会はじめ、関係諸団体と連携して、次の3点を有機的に結びつけた活動に取り組む。
被災地の養育里親子支援、里親普及、子どもの村東北設立は、最終的に現地主体で行われるべきという見地から、子どもの村福岡は支援の立場で活動することを前提とする。
(2011年10月〜2012年6月)
(2012年6月〜2014年5月)
国際NGO「SOS子どもの村」の理念に学び、社会的養護を必要とする子どもたちへの援助システムの研究開発を行い、子どもの村福岡の実践を通して、日本における子どもたちの社会的養護の発展に寄与すること。
社会的養護を必要とする子どもたちを迎えて、育親(里親)を中心に「新しい家族」をつくり、専門家の支援と地域の支えを受けて養育する里親家族のコミュニティを運営している。またその実践と理論をもとに、一般の里親・子の支援も行っている。