妊産婦含むママと乳幼児
震災後2年経過するなかで生活格差が表面化し、ママの孤立感や不安感・絶望感も深まってきている。このような状況のなかで、「母と子の笑顔を広げる」、「ママのエンパワーメントを支援し、自律・自立を支える」、「就労と子育ての両立支援」および「子どもの居場所で社会性を育む」ことを活動目的とする。
釜石市内の妊産婦含むママと乳幼児
発災から年月が経つにつれて生活格差が拡大し、仮設団地内の明るさが薄れつつある。一部ではストレスによるDV等の問題も指摘されている。就労支援としての資格取得講座などを引き続き実施する他、個人が抱える悩みや苦悩に的確に対処するために、しゃべり場空間の提供だけではなく、生活寄り添い型の相談に取り組み、心理的ケアの人材育成に取り組む。
就労に向けての環境づくりとして、プチ起業家支援塾、アサーティブトレーニング、ビジネススキル講座を引き続き実施するとともに、秘書検定講座、簿記・会計講習、英会話など各種のキャリア応援プログラムを新たに展開する。
笑顔を広げる場「ママハウス」のサロンでは、心身のケアやママ友づくりのためにヨガ、ベビーダンス、パン教室、手作りサロンなど多彩な活動を行う。
深刻なストレスを抱えるママたちには、心の悩みや生活面での寄り添い型の傾聴を実施する。また、「支援を受ける者から、支援する側に」という考えから、生き辛さを抱えるママへの支援者・相談員養成研修や第2虹の家の保育者資格付与を目指す保育者養成講座など、支援者養成プログラムを新たに展開する。
釜石市内の妊産婦含むママと乳幼児
当団体は、震災後に被災妊産婦をケアすることから活動をはじめて、赤ちゃんを育てるママを支えるために釜石市で「ママハウス」を開設して多彩な取り組みを地道に展開している。助成1年目では、母と子の笑顔を広げるためにサロンや各種講座を開講し、前回の継続助成では、ママの自立・自律を支援することに力を入れて、女性の就労支援やキャリア形成意欲向上のためのプログラムなどを実施して着実に成果をあげてきている。今回の継続助成2年目では、これまでの活動実績を踏まえながら、地域の諸団体との連携・協働に配慮して、発信・行動・連帯する女性を広げる「ママハウス」事業をさらに推進する。このような活動を通して、女性・子ども・若者がいきいきと躍動するような釜石の新しいまちづくりを目指す。
女性の自立・自律を支え、今後の担い手を養成する各種講座(保育者養成講座、相談員養成講座、起業家支援塾など)や、心身のリラクゼーション講座(ヨガ、キッズダンス、フットケアなど)さらには生活潤い講座(クッキングサロン、パン教室など)を開催する。今年度は、他のNPOと企画の段階から協議するなど講座の共同開催に力を入れて、スケールメリットを図り内実ともに豊かなセミナーとする。また、女性相談室を運営して協力弁護士などとの連携の下に寄り添い相談を実施する。
「ママハウス」を中心に、ママと子どものための豊かな子育て環境づくりに新規事業として取り組む。毎月5回程度の開催にあたっては、小・中学生の学習支援団体やこどもの遊びと学びの「子ども広場」に関わる諸団体などとの連携を深めて実施し、こどもの心と身体の育みを支援する。また、他団体との連携による女性支援の仕組みづくりとして、子どもの文化・スポーツ・教育・子育て系諸団体との横断的な組織「女性会議」を新設し、幅広いネットワークを構築するとともに、「ママハウス」の利用拡大にも資する。
ママと子らの笑顔を広げ、心身の安定及び就労の促進と生活の復興に寄与すること