特定非営利活動法人 フォトボイス・プロジェクト

特定非営利活動法人 フォトボイス・プロジェクト

「フォトボイス」とは、被災者が自らの視点で撮った「写真」と、それにつけた「声(ことば)」を通して、その心情や撮影者を取りまく状況、地域社会の課題を社会に発信する手法である。被災3県の女性達が、女性、地域住民、市民、生活者など多様な視点から、災害やその後の生活などについて写真を撮り、写真を見ながら小グループで語り合い、「声」をつけることを通して、被災の痛みやグリーフからの回復、自分らしく力強く生きていくことをサポートする。

実施事業

カテゴリー
いのち
事業名
グリーフを乗り越えて;フォトボイス(写真と声)による女性グループ支援プロジェクト
期間
2014年4月〜2015年3月
助成額(万円)
509
主な支援対象

東日本大震災で被災した岩手・宮城・福島三県及び首都圏の女性

主な活動地域
岩手県宮古市、宮城県仙台市、石巻市、福島県福島市、郡山市、東京都

活動実施の目的・背景

2011年6月から、東日本大震災で被災した女性達が、「写真と声」を通して自分たちの経験や地域の状況・課題などを発信する活動を展開している。小グループで話し合い、自らの経験を互いに振り返り、心情を吐露し交流を図る中で、被災の痛み・グリーフを乗り越えていくことを支援する。

この「フォトボイス」という手法は、海外では地域や社会の課題を掘り起こし解決していくために広く用いられているが、日本ではまだ緒に就いたばかりである。

今回の助成事業では、フォトボイスミーティングを被災3県ならびに東京都などで実施するとともに、そのなかで紡ぎ出された「声」を添えた「フォトボイス」展示会を開催する。ファシリテーター養成などにも取り組む。

事業内容

1. フォトボイス・ミーティング

宮古市(岩手県)、仙台市と石巻市(宮城県)、郡山市と福島市(福島県)においてミーティングを継続実施し、また首都圏に母子避難している女性たちのミーティングも実施する。ミーティングでは、メンバーが撮影した写真を基に、被災やその後の経験、心情を話し合い、相互交流を重ねながら、自分たちの経験の意味と防災や復興のあり方を考え、自分らしく前向きに生きていく過程をサポートする。

2. 展示・報告会

写真と「声」の展示会を被災地やその他地域で開催する。「声」を多言語に翻訳し、海外での展示会や、国際会議などでの展示も行う。また、メンバーが写真の背景や伝えたいメッセージなどを語る報告会や、撮影者と来場者が被災やその後の経験を語り合う集いを各地で開催する。

3. フォトボイスの実施促進

「フォトボイス」に関する講座やデモンストレーションを実施し、被災者の支援や社会的発言力の弱い人々への有効な支援方法として、その普及を図る。また、フォトボイス・ミーティングのファシリテーター養成講座などの研修を実施する。

4. 情報提供

ホームページなどを通して、「写真」と「声」をはじめフォトボイス・プロジェクトの活動について情報提供する。ブックレットを出版し、「フォトボイス」の手法やこれまでに公表された「写真」と「声」を広く社会に発信する。

団体概要

団体名
特定非営利活動法人 フォトボイス・プロジェクト
代表者
吉浜美恵子・湯前知子(共同代表)
所在地
〒105-0011
東京都港区芝公園2-6-8-6階 OWL
Tel: 080-4331-4041・080-7951-8280
設立の目的

「フォトボイス」とは、被災者が自らの視点で撮った「写真」と、それにつけた「声(ことば)」を通して、その心情や撮影者を取りまく状況、地域社会の課題を社会に発信する手法である。被災3県の女性達が、女性、地域住民、市民、生活者など多様な視点から、災害やその後の生活などについて写真を撮り、写真を見ながら小グループで語り合い、「声」をつけることを通して、被災の痛みやグリーフからの回復、自分らしく力強く生きていくことをサポートする。

通常の活動
  • 「フォトボイス」の手法を用いた、被災3県におけるグループミーティングの実施
  • 展示会や報告会などの開催、その他方法による社会への発信を通じた、被災した女性達の発信力の獲得、被災経験の社会化、自身の痛みやグリーフを乗り越えようとするきっかけのサポート
  • 被災した女性達の生活や心情を、「写真と声」を通して社会に届けることによる、震災の風化の防止