このプログラムについて

タケダ・いのちとくらし再生プログラムとは

「タケダいのちとくらし再生プログラム」の概要、軌跡、趣旨などをご説明します。

~震災から10年後の復興を見据えて「第1期」から「第2期」へ

「タケダ・いのちとくらし再生プログラム」は、東日本大震災により被災した地域の復興のため、認定特定非営利活動法人日本NPOセンターが武田薬品工業株式会社から、一般用医薬品アリナミン類の収益の一部を寄付金として受け、主に岩手県、宮城県、福島県を対象に実施をするものです。

本プログラムは、震災からの復興には 10年が必要と考え、2011年から2015年までの前期5年間を「第1期」、2016年から2021年までの後期5年間を「第2期」として、地元NPOへの支援を通じ、被災地の方々の「いのちとくらし」を大切に紡ぎなおし、生活の復興に寄与していきます。

第1期事業について(期間:2011年10月~2016年9月)

3.11、大きな津波、そして原発事故。
それから半年。
気持ちは、悲しみから希望へと移りつつあります。
すべての「いのち」と「くらし」の再生を、私たちは願います。

「第1期事業」は、東日本大震災後の緊急期から集中復興期にわたる5年間の被災地の復興支援を目的に実施されました。テーマに人道支援と基盤整備支援を掲げ、被災地で支援活動を行う民間非営利団体に対する「助成事業」と、日本NPOセンターがさまざまな関連団体と連携して実施する「自主・連携事業」を行いました。

助成事業

助成事業では、2012年4月から2016年9月までの5年間に、被災地の社会的弱者に対する福祉・保健支援や、雇用創出など生活基盤の整備支援に従事する36の民間非営利団体の78事業に対して助成を行いました。

自主・連携事業

自主・連携事業では、災害遺族支援、被災障がい者支援、支援者側のメンタルケアなど、地域を越えた被災地特有の課題に対して、日本NPOセンターと専門的知見を持つ民間非営利組織が連携して取り組みました。

運営について

第1期プログラムは、日本NPOセンターに事務局を設置して事業の実施・管理を行い、関連分野の専門家などで構成される「いのちとくらし再生委員会」がプログラム全体の検討、助成の審査などを行いました。

いのちとくらし再生委員会(五十音順・敬称略)

  • 石井布紀子(特定非営利活動法人 さくらネット)
  • 大久保朝江(特定非営利活動法人 杜の伝言板ゆるる)
  • 金田晃一(武田薬品工業株式会社) ※当時
  • 渋澤健(シブサワ・アンド・カンパニー株式会社)
  • 長沢恵美子(一般社団法人 日本経済団体連合会)
  • 早瀬昇(認定特定非営利活動法人 日本NPOセンター) ※選考委員長
  • 藤田和芳(株式会社 大地を守る会)
  • 横田能洋(認定特定非営利活動法人 茨城NPOセンター・コモンズ)
  • 山岡義典(認定特定非営利活動法人 日本NPOセンター)

第2期事業について(期間:2016年10月~2021年9月)

震災から5年。
被災地の様子は大きく変わった。
でも、復興と呼ぶには及ばない状況。
真の「いのち」と「くらし」の再生を願い、私たちは支援を続けます。

震災から5年を経た被災地では、仮設住宅に取り残される人たちの生活困窮や、復興公営住宅の高齢化、コミュニティの不在による住民の孤立が問題になっています。また、震災で職を失った人たち、子どもや社会的弱者の貧困が目に見えるようになっています。そして福島では、原発事故による避難が解除され、住民の帰還など多くの課題に直面しています。

支援のニーズは、一時的な避難生活への支援から、復興に向けた生活再建支援へと大きく変化しています。

一方、震災から5年を境に、被災地の外からの支援者が減りはじめています。被災地に住む人びとみずからが、地域の課題に主体的に取り組み、コミュニティを再建することが求められています。

このためには、住民の主体性を十分理解し、人びとによりそいながら、長期にわたって地域の課題に取り組む地元NPOによる支援が必要です。

「タケダ・いのちとくらし再生プログラム」は、「第1期」の経験をいかしながら、これらの課題に取り組む被災地の地元NPOへの支援を通じて、被災地の人びとに寄り添い続けていきます。

「タケダ・いのちとくらし再生プログラム」第2期では、第1期に引き続き、助成事業と自主・連携事業を実施することに加え、新たに組織基盤強化事業を実施します。

第2期助成事業

第2期助成事業では、現地NPOがさまざまな復興の担い手と連携・協働して、課題に取り組む事業と、地域住民の主体的な参加を推進し、被災地域の現在の課題に取り組む事業を支援します。

第2期自主・連携事業

第2期自主・連携事業では、引き続き、行政などの施策では対応できない被災地・被災者の特殊な課題に、専門性を持つ民間非営利団体と連携して取り組みます。新しく実施する組織基盤強化事業では、被災地域の長期的な復興課題にコミットする現地NPOのリーダーの育成とスタッフの能力強化を通じて、現地NPOの持続的な活動を可能にする組織基盤の強化を支援します。

運営について

第2期プログラムは、第1期に引き続き、日本NPOセンターに設置している事務局が事業の実施・管理を行い、関連分野の専門家などで構成される「助成事業選考委員会」が助成の審査を行います。

助成事業選考委員会(五十音順・敬称略)

  • 岩附由香(認定特定非営利活動法人 ACE) *2018年9月まで委員
  • 木内真理子(認定特定非営利活動法人 ワールド・ビジョン・ジャパン) *2018年10月から委員
  • 栗田暢之(認定特定非営利活動法人 レスキューストックヤード)
  • 吹田博史(武田薬品工業株式会社)
  • 長澤恵美子(一般社団法人 日本経済団体連合会)
  • 早瀬 昇(認定特定非営利活動法人 日本NPOセンター) *2018年6月まで委員・選考委員長
  • 大島 誠(認定特定非営利活動法人 日本NPOセンター) *2018年7月から委員・選考委員長

沿革

第1期

2011年

10月
タケダ・いのちとくらし再生プログラム開始
「いのちとくらし再生委員会」設置
自主・連携事業「被災地支援に取り組む団体間のネットワークと情報受発信事業」(東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN))開始

2012年

1月
自主・連携事業「東日本大震災における民間支援の軌跡と動向調査」(日本NPO学会)開始
4月
自主・連携事業「東北3県における被災障がい者支援及びそこから波及するサービスの創造と地域ネットワークづくり」(被災地障がい者センター)開始
自主・連携事業「震災遺族への総合支援事業」(自殺対策支援センターライフリンク)開始
第11回新規助成開始
10月
第2回新規助成開始

2013年

4月
第3回新規助成・第1回継続助成開始
10月
自主・連携事業「被災地支援制度の内容と活用方法の情報提供事業および被災地支援制度の課題の改善を政府に提案する活動」(特定非営利活動法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会)開始
第4回新規助成・第2回継続助成開始

第2期

2014年

9月
「第2期事業検討のための調査」開始 (2015年7月終了)

2016年

2月
タケダ・いのちとくらし再生プログラム第2期開始記者発表
組織基盤強化事業「みやぎNPO経営ゼミ」開始
4月
組織基盤強化事業「いわてNPO経営ゼミ」開始
組織基盤強化事業・テーマ別研修「信頼される組織を目指すNPOのリスクマネジメント研修~自組織を取り巻くリスクを知り、備える~」実施

事業紹介

  • 助成事業

    「いのち」と「くらし」の再生を願い、被災3県(岩手・宮城・福島)を対象とした民間の支援活動に対する助成。

    詳細を見る

  • 自主・連携事業

    タケダ・いのちとくらし再生プログラムの事務局を務める日本NPOセンターとパートナーNPOとが復興にかかわるさまざまな社会的課題を解決していくために行う事業。

    詳細を見る

  • 組織基盤強化事業

    地元NPOのリーダー育成、スタッフの能力強化に取り組んでいきます。地元の支援組織とも連携し、同一県域や同一テーマでつながる団体同士の連携強化も行います。

    詳細を見る