東北3県における被災障がい者支援及びそこから波及するサービスの創造と地域ネットワークづくり
被災地障がい者センター東北本部
- 主な支援対象
- 東日本大震災における被災障がい者及び震災の二次的な被害を被る障がい者
- 主な活動地域
- 岩手・宮城の沿岸市町村および福島県の原発事故の被害を被った地域を重点地区とし東日本大震災で被害のあった市町村
- 事業期間
- 2012年4月〜2015年3月
- 金額
- 5000万円
事業概要
活動実施の目的・背景
被災地障がい者センターみやぎは大阪や東京などの障がい者団体の支援を受け、地元団体を中心として福島、宮城、岩手の3県において被災地障がい者センターを設立し、今回の東日本大震災による被害を受けた障がい者支援を行ってきた。
発足後全国各地から支援に来るボランティアの受け入れ態勢や物資の支援物資配布の拠点として活躍し、これまで多くの被災障がい者の支援を行ってきた。
ただ東北、特に沿岸部ではヘルパーを利用する生活に不慣れであり、首都圏などに比べ日常の福祉サービスを提供する事業所も少なく、住民にとってもサービス利用をあまり積極的にしない傾向が強く、とりわけ身体障がい者が利用できるサービスが少ないと言える。
また福島県では原発災害を受け、放射能の影響を恐れて、避難を希望する障がい者の受け入れ先の調整活動などを行ってきたが、障がいを持つ方の受け入れ先が少ないこと、及び障がい故に避難を遠慮してしまう傾向がある事を踏まえ、避難及び一時避難(放射線の影響を軽減するための保養を含む)に対応できる避難先の確保の必要性が生じた。
事業内容
これまでは個々人に対して物資や移送サービスなどピンポイント的な支援を行ってきたが、地域に潜在する福祉ニーズを見極め、地元住民が中心になり、事業化できる部分は事業化し、事業化の難しい部分はボランティアを募るなどして、災害にも強い福祉のまちづくりが必要であると考える。
またアパートを借りて住む「みなし仮設住宅」については被災障がい者がどれくらい住んでおり、どのように困っているのかを把握することもできていない。
このため岩手県、宮城県では沿岸部に障がい者支援の拠点を設け、地元の障がい者の交流も図りながら、新たな福祉サービスの創造を地元民が中心になり進めていく。福島県では放射能汚染の深刻な地域の実情に応じ、地元団体の要望に応えてサービスを充実していくとともに、避難可能な住居を確保し、また地元障がい者団体と連携して介助体制についても対応していく体制を確立し、避難のコーディネートを中心に対応していく事業、及び避難後の生活相談などの事業を展開していく。
またこれまで東北3県では全体としての障がい者団体等の結びつきが弱く地元団体を中心にした被災支援がきちんとできなかったことから、日常的な障がい者団体のネットワークづくりを推進し、いざというときも、また日常的にも互いに連携を取り合って、障がい者にとって必要なニーズに応えていくような地域づくりを進めていきたい。
連携団体
- 団体名
- 被災地障がい者センター東北本部
- 代表者
- 及川 智
- 所在地
- 宮城県仙台市
- 設立の目的
大阪や東京などの障がい者団体の支援を受け、震災による被害を受けた障がい者支援を広範に行うため、地元団体を中心として福島、宮城、岩手の3県において設立。
- 通常の活動
発災後に設立