テーマ別研修
『参加』を生み出す力を身につける研修会
- 日時
- 2017年12月8日(土)~ 9日(日)
- 場所
- ホテル大観(岩手県盛岡市)
- 参加者
- 岩手、宮城、福島の被災地で活動するNPO21団体の役職員29名
実施概要
東日本大震災の発生から6年が経過する中、現地のNPOへの資金的な支援、そしてボランティア参加による支援にも減少傾向が見られる。また、急速に立ち上がった被災地の組織に見られる特徴として、活動開始の初期段階から、助成金や職員雇用が前提となった事業実施が中心となっている傾向もある。そのような状況の中、地域のNPOが今後も地域の人に必要とされ、そして支えられながら地域に根差していくためには、NPO活動のアプローチにも新しい鍵が必要だと感じている。そこで、本来のNPOの活動にとって「参加」が持つ意味、そして「参加」の仕組みや具体なカタチ、さらに実施に活動にもたらす活力を知ることを、研修のテーマとした。
プログラム1日目は、「NPO活動に市民参加が必要な理由」や企業人のスキルをNPO活動につなげる「プロボノ」についての講義とともに、様々な人を巻き込むプログラムの実践事例を学んだ。2日目は、前日の話を踏まえて、各団体でできる「参加を生み出す実行プラン」を作成した。各団体のプランは、他団体との意見交換を行いながらその場でブラッシュアップしていき、研修終了後から始められる「参加を生み出すプログラム」としてまとめ、各団体に持ち帰った。
プログラム
講義1「NPO活動にとって『参加』が持つ意味 -市民参加が必要なワケ」
- 市民と暮らし研究所 所長 太田昌也さん
自らの経験から「市民参加の考え方」や「奈良県被災者の会に関わったきっかけ」などをお話いただき、ボランティアが求める4つの社会的欲求を充たし合う心掛けがNPO活動にとっては重要であることを学んだ。
講義2「さまざまな『参加』のカタチと、生み出される活力」
- 認定特定非営利活動法人 サービスグラント 代表理事 嵯峨生馬さん
新しい社会参加のしくみについて「プロボノ」をテーマに事例を交えてお話いただいた。「プロボノ(専門性を活かしたボランティア)」を受け入れるためのポイントなどを学び、どのようにして新しい参加を取り入れたらいいのかを学んだ。
事例1「『参加』で開く新しい活動のアプローチ」
- 特定非営利活動法人 中之作プロジェクト 豊田千晴さん
ボランティアに主体的に関わってもらうことでもたらす効果の実例をお話いただき、ボランティアや住民に主体的に参加してもらうとはどういうものかを学んだ。
ワークショップ
思わず参加したくなる「参加を生み出す実行プラン」を策定及び小グループによる意見交換を行った後に、「参加を生み出す実行プラン」をブラッシュアップして発表した。
参加者の声
- ありそうでないテーマ(参加)の研修だったので、とてもよかったです。もっとさまざまな参加の形を示すのもNPOが社会に課題や活動を示していくうえで大事だと思いました。